読書って役にたつのだろうか。 今も昔も年寄りは、青少年の読書離れを憂いている。私は40代だが、今から30年以上前、私が小学生の頃も「最近の子供はテレビっ子で全然本を読まない」と大いに嘆かれたものだ。何の事はない。5千年前、楔形文字に書かれた頃と同じだ。 さて、読書って本当に役に立つのだろうか。 私は思うのである。
もし読書に浪費した時間を、恋や友達付合い、スポーツや旅、自分のスキル
アップに充てていたら、今よりは、ましな人生が送れていただろう。
少なくとも幸せな青春を過ごしていた事だろう。
後悔はしていない。でも割り切れない思いは残っている。

愛憎半ばの気持ちのまま、気がつけば、あわただしい年の瀬、
「冬の大バーゲン!」の垂幕には目もくれず、デパートの大型書店で
ニック・ホーンビィの新刊を立ち読みしている私がいた。