最近、生活保護の世帯が増えているというが、もはや他人事ではない。私など、葉っぱしがないパートタイマーの身ゆえ、いつ首になってもおかしくない。この不況の時期、特別優れたスキルもなければ若くもない人間が、食べていくのは至難の技だ。もし病気にでもなり、貯金も底をついたら・・・・・。

年金も何だか当てにならないし、頼れる身内もいなくなったら、後は生活保護しかない。

生活保護の受給は、まさに自分の自尊心との戦いだと思う。こんなダメ人間でも一人前にプライドだけは高いのだから。

老年になった私がやむなく生活保護の手続きに行く。役所は5時で終わるから逆算して3時頃に着く。受付カウンターには自分の息子くらいの若い男がいて、面倒くさそうに「何?保護うけたいの?」と聞く・・・・・。ああダメだ。行きたくない。こんな思いをするくらいなら塩をなめて生活する方を選ぶ。

実際、保護を受けずに餓死した人のニュースもよく聞く。

前の職場を退職した時、ハローワークで手続きをしたことがあるが、あそこの雰囲気もいやだった。職員は失業保険の不正受給に対する注意ばかりして、失業者の苦しみや痛みをわかろうとしない。

仕事が無いというのは辛いことである。経済的な問題もさることながら、自分は社会にとって無用な人間なのかという挫折感や劣等感。足が地に着かない不安感。そんな人たちの心を逆撫でするような言い方を平気でするのだから。一部には不正する人もいるだろうが、大部分はちゃんとした職につきたいと切望しているのに。

将来、生活保護の手続きは、すべてパソコンで出来るようになったら、と思う。確定申告だってパソコンで出来るんだから。必要書類や項目をキチンと入力すれば良い。

そうすれば個人の性格やパーソナリティで、受給出来たり出来なかったりする事が防げる。ベンツに乗ったコワモテの人が受給できて、奥ゆかしい気の弱い人が受給できないということがなくなるし、担当者によって出来たり出来なかったりという、いい加減なことも起きないだろう。

そして、パソコンだったら役所が5時に閉まるから4時前までに〜、なんてくだらない事に気を使わなくてすむ。別に、役所の人がお金を払うわけではないのだから。

さて、辛気臭い話になってしまったが、生活が苦しくなったら、自然主義の巨匠、エミール・ゾラの「居酒屋」を読むようにしよう。どんなに苦しくなっても、この小説の主人公よりは、まだましだろうから。

   


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