ある活字中毒者の日記

       神は細部に宿る

2006年01月

私には22歳になる甥がいる。性格は素直だし見かけも結構イケメンだがなぜか彼女がおらず、ここ最近、お正月の2日は、彼と二人で映画を観に行くのがならいとなった。

魚河岸で働く彼は休みが少なく、貴重な休日をこんなオバサンと過ごさなくても・・・とは思うのだが、まあ寂しい身の上の二人、年の差を越えて銀幕の世界に、しばし浮世を忘れるのである。

今回見た映画は「キングコング
・・・・・とにかく面白かった!ただそれだけ。3時間半という長丁場を感じさせない、次々と繰り出される迫力の映像とスピード感。「ロード・オブ・ザ・リング」のピーター・ジャクソンが創り出す世界を充分堪能した。

ただ見終わった後、何も残らない。「あーおもしろかった」で終る感じ。その感覚「インディージョーンズシリーズ」でもあった。見ている間はワクワクして時間がたつのも忘れるが、終ると何も残らない。ビデオになったらまた見よう、という気にもなれない。この感覚って何だろう。

さて、何も残らないとはいったものの、一つ気になったのが、劇中出てくる巨大な蟲(むし)たちの気持ちの悪さ。巨大なムカデとか蛆虫のでかいようなのとか・・・(パソコン打ちながら鳥肌が立った)
もしムカデ等がNGの方は、ご注意下さい。

やはり、アカデミー賞を獲ってもピーター監督はガキだ。きっと彼はあの蟲のシーンに一番力を入れたに違いない。まるでへびの死体を見せて同級生の女の子をからかってる小学生のまんまじゃん。ダメじゃん。

さて、キングコングと女優が夕焼けを眺めるシーンは美しい。
「なぜコングは、エンパイヤ・ステートビルのような目立つビルに登ったのか」という疑問には「もう一度夕焼けが見たかったから」(実際は朝焼けだが)と答えたい。

ところで話は変り、甥はこんど魚河岸での「せり」の免許を取るのだという。せりをするにも資格がいるとは知らなかった。どんな試験だろう。損保試験みたいなものか?どんな仕事も奥が深いものだ。

そして、甥っ子はいつ愛する人と夕焼けを見るのだろう。

 

 

拙ブログをごらんの皆さま、あけましておめでとうございます。
本年が皆さまにとって実りある一年でありますように・・・。

今年の目標というのは特にないが、”今”を大事にしていきたい。私くらいの年齢になると、気力・体力共に充実している時期は、もう残り少ないと思われるので、健康なうちにやれる事はやっておきたい。ちょっと焦り気味の今日この頃である。死期が近いのか・・・。

さて、元日は久しぶりにテレビをゆっくり見たが、たいていNHKばっかり。サッカーの天皇杯は接戦でなかなか面白かったし、ウィーンフィル・ニューイヤー・コンサートは和んだ。特に「ニューイヤー・コンサート」では、モーツァルトの「フィガロの結婚 序曲」が聴けてラッキーだった。私はNHK信奉者ではないが、民放のバラエティ番組がさっぱりわけわからず、そんなテレビ難民にとってNHKは居心地がいい場所だ。やはり受信料は納めねば。

ところで、「ニューイヤー」のテレビで、着物を着た日本人らしき観客を結構見た。元日をウィーンフィルと過ごす幸福な日本人もいるんだと、しばし感慨にふける。

今年はモーツァルト年。なるべく音楽を聴きに行く機会を作りたいものだが、どうなる事か。

小澤 & ウィーン・フィル ニューイヤー・コンサート 2002 <DVD完全収録版>

 

 

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