ある活字中毒者の日記

       神は細部に宿る

2006年02月

わたしは変温動物

なかなか時間が取れず焦っているうちに、ほとんどの競技を見ることなく、トリノオリンピックが終ってしまった。う〜ん、残念・・・・。

日本選手の不振が伝えられているようだが、地の利を存分に生かせた「長野」と比べてもせん無いことで、雪質や氷の質も違う異国の地で、日本選手はよくがんばったと思う。

さて、素人の素朴な疑問なのだが、トップアスリートの女子選手たちは、女性特有の体調管理はどうしているのだろうか。

ごく標準的な女性なら、生理の周期は約28日と一定しており、始まって1日〜14日目までが低温期で、やがて排卵があり、15日〜28日目が高温期となる。
個人差はあるが、定温期の体温は36.2度、高温期は36.7度ぐらいで、だいたい0.5度の差がある。

0.5度ってたいした事じゃないように思えるが、月の半分は微熱があると思うとこれはちょっとすごいかも。男性で微熱で体がダルイ経験をした人も多いだろう。

だから女は、男と比べて大変なのよ、とか不安定で気まぐれなのよ、なんて言う気はさらさらない。逆にこういった変化を毎月経験しているお陰で、女の方が環境の変化などに順応しやすい気がする。

だが、100分の吃辰鯀茲Χサ察△靴も不安定な氷や雪の上だったら、話は違ってくる。ほんのわずかな油断、少しのミスが命取りとなる。まさに薄氷を踏む思い。オリンピックの戦いは自分の体のコンディションとの戦いでもあったのだ。

その戦いを乗り越え、見事栄光を勝ち得た選手にも、思わぬ不振に泣いた選手にも拍手を送りたい。

そう、私はスポーツに関しては、女性偏愛主義なのだ。

年下の男

ガエル・ガルシア最近、気になっている俳優がいる。ガエル・ガルシア・ベルナル。メキシコの青年だ。
天国の口 終りの楽園』や『モーター・サイクル・ダイアリーズ』などに主演しているので、ご存知の方も多いだろう。

先日、彼の主演した作品『ドット・ジ・アイ』を観た。
美しいスペイン女をめぐる、イギリスの裕福な男性とブラジルの若者の三角関係の物語だが、普通の恋愛映画と思いきや、話が急展開し、ラストは唖然とする、サスペンス仕掛けだった。

面白くはあったが、物語をいじり過ぎたためか、ガエルの持つ不思議な魅力があまり生かされず、ちょっと残念。

そう、彼には人の心を落ち着かなくさせる、妙な力があるのだ。
身長は高くない、つか、はっきり言ってチビだ。顔だって可愛いが、決して美青年ではない。見ようによっては、ナイナイの岡村君に面影が似ている。
安物のグランジのTシャツを、肉体の一部のように着こなし、たたずんでいる彼の風采。たまにスーツを着ていても、借り物に見えてしまう。
そして瞳は純粋なのに、妙に淫乱な口元。

つまり彼は「成長過程の男」なのだ。やがて、違う大人へと成長していく、今ニッコリ笑っていても、明日はいないかもしれない。その落ち着きのなさ、おさまりの悪さに、極東の年増女は、惹かれてしまうのかもしれない。

そう考えると、彼が『モーター・サイクル・ダイアリーズ』で、チェ・ゲバラの若き日を演じたのは、みごとな選択だ。
作品を観ながら、「このやんちゃな男の子が、やがて、あの革命家になっていくのね、むむむ」と思わず感慨にふけったもの。

もちろん、いつまでも「成長過程」ではいられない。今後、どんどんビックになっていくだろう。

でも、これからも彼には、ハリウッド映画ではなく、「ラテン」にこだわってほしい。カラッとしたアメリカより、しっけを含んだ南米の空気の方が、濃い瞳の青年には似合うのだ。

ドット・ジ・アイ

 

 



 

「国家の品格」の品格は。

最近、私のよく行く書店が、大掛かりな改装をし、店内の本を、読めるコーナーが作られた。そこは大そう居心地が良く、時間のある時は、木の椅子とテーブルでゆったりすわり読み(?)を楽しんでいる。

さて先日、この読書ルームで読み終えたのが、今ベストセラーになっている藤原正彦氏の『国家の品格』である。

読み終えて、思った。「やばい、やばいよ藤原さん」

氏の文章はとても読みやすいし分りやすい。2、3時間あれば、誰でも読み終えるはずだ。そして多くの人たちが
「やっぱり日本はすごいんだ!」と思うだろう・・・・・。

はっきり言おう。これは大変良く出来た、おやじの床屋談義だ。

徹頭徹尾、日本マンセーの姿勢には頭が痛くなる。確かに日本は歴史があり固有の文化を持っているが、他の国だってそれはある。

日本の長所を語るのであれば、同時に短所にも言及しないと片手落ちだ。本当に品格のある人だったら、こんな一方的なことが書かれている本は読まないだろう。

そして品格のない人がこの本を読んで、「ヤッター、英語勉強しなくて良いんだ、論理的じゃなくていいんだー」となる。つまり、氏の思惑とは逆の方向へ行ってしまう可能性があるのだ。

さて、どんな人が品格がないかと言うと、たとえば、お金も払わずに本屋で立ち読み(すわり読み)をしておきながら、えらそうにその本を批判する、泡沫ブロガーなどが、それにあたる。

 

あなたの隣のテロリスト

1972年、ミュンヘンオリンピックの“あの事件”を覚えている。

スキー帽をすっぽりかぶり、バルコニーに現れた暗殺者の不気味な映像。そしてイスラエル選手団11名死亡という、最悪の結末。
史上初七つの金メダルを取ったにも関わらず、打ちひしがれた表情で選手村を後にした、ユダヤ系アメリカ人、マーク・スピッツ選手の姿は、忘れられない。

だが、日本のマスコミ報道は、これだけの大事件にも関わらず、えらくあっさりしていたように思う。そして、外国の選手の中には、抗議の帰国をする人もいたが、ある記者が日本選手に事件のインタビューしたところ「今、試合に集中したいので〜」という答えが返ってきた。確かバレーボールの選手だったと思う。

それを聞いて私は、「ふん、しょせん体育ばっかりしていた人間たぁ、こんなもんさね」とうそぶいたものだ。実にイヤなガキだった。

さて、今公開中の『ミュンヘン』を観た。

とても見ごたえがあり、3時間があっと言う間に過ぎた感じだ。

スピルバーグ監督は『シンドラーのリスト』以来、敬遠していたのだが、この作品で彼の良さを再確認できた。

まず、イスラエルとパレスチナを公正に扱っているところが良い。
そして、暗殺者アヴナー役のエリック・バナ。かれは前作の『トロイ』で悩めるお兄さんヘクトル役を好演していたが、この作品でも、眉毛の下がった悲しげな表情で、悩める暗殺者をリアルに演じている。

今公開中なので、多くを語るのは差し控えるが、ネットで、この作品のカスタマレビューを読んだところ「日本人には分りにくい」「むずかしい」の感想が多く、ガッカリした。

「おいおい、何のん気なこと言ってんの。ミュンヘン事件と日本は、おおいに関わりがあるよ!」

この事件が起きる3ヶ月ちょっと前、イスラエルのテルアビブ空港で、日本赤軍の三人が銃を乱射し、民間人を含め24人が死亡、73人が重軽傷を負った。いわゆるテルアビブ空港襲撃事件である。連合赤軍とパレスチナのテロリストは協力関係にあった。つまりミュンヘンの事件に日本人が加担する可能性もあったわけだ。

また同じくこの年の2月札幌オリンピックが開催された。イスラエル選手がいたかどうか分らないが、場合によってはこの札幌で事件が起きたかもしれない。その時、日本は対応できただろうか。

日本も西ドイツも敗戦国だ。西ドイツの対応が拙かった原因として、敗戦国のため軍の特殊部隊というものがなく、狙撃のエキスパートがいなかったためというのがある。ならば日本だったらどうしたか・・・。
多分、1977年のダッカ事件のように、犯人の要求に唯々諾々に従って、世界中の嘲笑を浴びた事だろう。

さて今年はドイツでワールドカップがある。民族主義、ナショナリズムがいやが上にも高まるであろう。メディアとしても最高の舞台だ。

ミュンヘンの二の舞を踏まないために、ドイツはテロ対策に必死のはずだ。

「分らない」「知らなかった」では済まされない。民族の争い、国家の確執は簡単には解決しないだろうが、そういう事実がある事だけは、充分認識すべき時期にきている。

ミュンヘン―オリンピック・テロ事件の黒幕を追え

 

 

 

マドンナの、どこまでいくの。

先日、「週刊朝日」をパラパラ立ち読みしていたら、『ドン小西のイケテルファッションチェック」に、あのマドンナが登場していた。

思わず読み進むと、なんと辛口の小西氏が、ベタ誉めなのだ。普段、大物タレントや政治家に対しても容赦ない毒舌をふるう彼だが、さすがにマドンナに対しては非のつけどころがないということか。

アメリカのミュージック・シーンに君臨して20年。「ライク ア バージン」の頃は、マリリン・モンローを彷彿させる、セクシーだけどちょっと足りない(失礼!)アイドルって感じだったが、今じゃもう押しも押されぬ女王だ。

美貌、ボーカル、パフォーマンスはこの20年で全く衰えていない。それどころか洗練して研ぎ澄まされている。とても2人の子供がいる40代の女性には見えない。これはまさしく日々の鍛錬のたまものだろう。

また音楽的にも、いつも良い意味で裏切られている。「今度はそう来たか・・・・」を思わずニヤリとすることもしばしば。
特に去年出した曲「ハングアップ」は、70年代に活躍した「アバ」の曲をサンプリングしている。正直こんなダサいダンスミュージックに敢えて挑戦できるのはマドンナしかいない。
そういえば数年前は、ドン・マクリーンの名曲「アメリカン・パイ」をリメイクしていたな。
どちらも、私が若い頃、親しんだ作品だ。同世代のマドンナも、きっと青春時代これらの曲を聴いて、いつか自分も、などと誓いを新たにしたのか・・・と想像すると愉しい。

そして時々思うのは、彼女とショーン・ペンとのことだ。マドンナと結婚していたころのペンは、やたら暴力事件を起こす問題児だった。やがて二人は別れ、そして今、ショーン・ペンは名実共にアメリカを代表する俳優となった。
数年前、何かのインタビューで、マドンナが「今まで一番愛したのはショーンだけ・・」と答えたのを覚えている。

強い個性で惹かれあった二人が、同じ強い力のため反撥していったのだろう。今はお互い成功しているが、そんな経験がマドンナをより大きくさせたのだろうか。なんかしみじみしてくる。

マドンナは、これからも進化していくに違いない。同世代として、いつまでも見守っていこう。

 

雪の夜とアイスクリームは

最近なぜか、アイスクリームを食べるのが、習慣になってしまった。
特にお気に入りは、ハーゲンダッツのマカダミアナッツ入り。

夜、仕事から帰った後、お風呂に入り、ホッと一息つきながら暖かい部屋で、件のアイスクリームをほお張るのは、至福の時間である。

・・・・・・・つか、ずい分安上がりな人間ではある。

さて、冷たい食感を味わいながらふと思う。真冬の夜、暖かい部屋で、アイスクリームを食べるなんて、昔の人から見れば、なんと夢のような贅沢だろう。あの楊貴妃だって体験したことがないはずだ。
また徳川家康が孫、千姫に氷菓を食べさせるため、富士の万年雪を大人数で運ばせた、という話を聞いたこともある。

窓の外の雪明りを眺めつつ、傾国の美女や戦国武将の姫君に思いをはせながら、一時の贅沢に、しばし疲れが消える気がした。


冬

バニラとチョコレート


「サルサ!」という映画のビデオを観た。単純に、今マイブームのキューバ音楽とダンスを堪能したかっただけだが、思いがけず内容が深く、かつ白人の傲慢さに、あらためて思いいった。

金髪碧眼の若き天才クラシックピアニスト、レミは、ショパンを捨て、長い間憬れていたキューバ音楽を目指し、ラテンバンドに参加する事を願うが、「客が求めているのはチョコレート色のキューバ人、バニラ色はいらない」と、仲間から嘲笑される。

そこで一発奮起、肌をチョコレート色に焼き、髪を染めひげを生やし、キューバ出身のムラート(白人と黒人の混血)になりすます。

確かにムラートに変身したレミ(通称モンゴ)は、驚くほどセクシーで、思わずドキッとしたが、その一方、なんだかなぁ〜という気持ちもしないではない。その姿に白人独特の上から見下ろす態度が垣間見られるのだ。(もちろんレミは全く意識はしていないが)

肌を黒くして胸をはだけたセクシーなシャツを着、たどたどしいフランス語でしゃべればOKなのだろうか。
そんなレミに、キューバ人の友だちの言葉は重い。
レミの「なぜいつもハッピーでいられるのか?」の質問に「幸せだと思っているのか。キューバ人になりたいのなら、苦しみは笑いで隠せ!」
さらに、「白人が黒人になりたいのか?黒人の苦労も知らないで」と、思わず本音を吐露したりする。

だが胸にひっかかった気持ちも、ラストシーンで吹っ飛んだ。そう、外見を捨てたとき、彼は本物のキューバ魂をつかんだのだ。

この作品の見所はもう一つ、伝説のキューバ人作曲家パレードが、離れ離れになった恋人と40年ぶりに邂逅し、二人でダンスを踊るシーンだ。
失われた長い年月をたぐり寄せるように、ゆっくりと、そして軽やかにステップを踏む、年老いた恋人たちのダンスの、しみじみと味わい深いこと・・・・。

この作曲家パレードの役をしている人、さぞや有名な俳優かと思いきや、なんと長年ユネスコで働いていた一般人で、演技は初めてだという。しかし、軽やかなダンスや、恋人やレミを見守る、暖かいまなざしなど、卓越した、かつ自然な演技には驚かされる。世界中には色々な人がいるものだ。

ラテンのリズムに身をゆだねる時、人はしばし理性を忘れ、本来の自分を取り戻す。たとえ年老いても、肌の色が違っていても・・・・。

 


 

 

 

 

 

 

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