他人の夢の話を聞かされるほど、退屈なものはないと思うが、まあ付き合ってください。
私はたいてい寝入りばなに夢を見るのだが、結構大がかりでスペクタクルな内容が多く、飛んだり走ったりで、目覚めたときには、すごい夢をみたなもう朝かな、と思って時計を見ると、寝入ってまだ5分も経っていない。
また夢の中でしばし、「ああこれは夢だな」と自覚することも多い。
そのため、夢の中で面白がって、ビルから飛び降りたり鳥のように空を羽ばたいたりすることもしょっちゅう。
つまり夢を見ることは私の中で密やかな、しかし大いなる愉しみでもあるわけだ。
そんなわけで、このたびブルーレイで観た『インセプション』を観て驚いた。
私の見る夢の世界と同じだったから。
クリストファー・ノーラン監督も同じような夢を見ているのかなあと思うと、自分と同じ趣味(しかもちょっと恥ずかしい)を持つ同志を見つけたようで嬉しい。
それにしても、『インセプション』の、映像の美しさ、一見奇想天外に見えながら緻密なストーリーはどうだろう。隅々にまで監督の想像力があふれている。
まさか自分がひっそり体験している夢の世界を、スクリーンで観ることができるなんて、ああ映画ってここまで来たのか・・・と感無量になる。
ところで話は変わり、夢を見ていることを自覚して見る夢を、明晰夢というそうだが、1月11日に起こった、アメリカアリゾナ州の銃乱射事件、なんと犯人は明晰夢に取りつかれていたそうだ。
もしそれが事実なら、犯人は夢と思って銃を乱射したのか・・・・・・。
私は夢で銃を乱射したことはないが、これからは用心のために、空を飛ぶ前に、古典的にほっぺをつねったほうがよいかも。
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