夕日初めてサッカーの「ワールドカップ」なるものを知ったのはいつだったか・・・。中学の頃、同級生の男の子が「ベッケンバウワーが〜!」と大騒ぎしていたが、今考えると'74年の西ドイツ大会のことらしい。クラスで話題になるくらいだからテレビ放送はあったのだろうが、私は全く記憶にない。ただ、いかにもゲルマン人!て感じの、その選手の名前だけは印象に残った。
 
それから数年たち、今度は職場の男性が「ロッシが〜!」とやたら興奮している。'82年のスペイン大会の時だ。だんだん興味を持つようにはなったが、放送が深夜になるためテレビ放映はあまり見なかった。
 
それからドーハの悲劇の後のアメリカ大会。故ナンシー関嬢がいみじくも言っていた「ワールドカップが、Jリーグの人気下降を招いた」に深くうなずいたものだ。
 
Jリーグスタート当初、免疫のない人たちにとって、サッカー選手はとても新鮮だった。長髪や短パン、オフサイドなどのルールでさえおしゃれでかっこよく見えた。
 
でも、世界の超一流のプレイをまざまざと見せられると、たちまちJリーグの日本選手はかすんで見えるようになった。何かタイミングが悪いと言うか。
 
それから数年たち、いよいよ来年、ドイツでFIFAワールドカップが開かれる。大会会長は、あのベッケンバウワーだ。西ドイツ大会から長い年月を経てまたドイツに還って来た、そんな気がして、もう今からわくわくしている私である。

20世紀ワールドカップヒーローズ