0420人が「憎しみ」を抱く相手は、往々にしてハッキリした敵よりも、身近な人に対する場合が多い。助けてくれると思ったのに何もしてくれなかった、自分は心底尽くしたのに認めてもらえなかった、愛していたのに・・・・。積もり積もった不満がもはや爆発寸前になった時、敵方が、とろけるような優しい言葉で、両手を広げ自分を受け入れようとしたならば・・・・。

「スターウォーズ掘.轡垢良讐」で、アナキン・スカイウォーカーは、ジェダイの騎士からいっきょに暗黒面のダース・ベイダーへと堕ちてゆく。でもその片鱗はエピソード1から見え隠れしていた。

エピ1のアナキンはホントに可愛い9歳の男の子で母と2人、奴隷として働いている。彼の願いは母を楽にさせること。

フォースの力を見い出されたアナキンは、奴隷の身分から解放されジェダイとしての修行を積むことになるが、母はそのまま奴隷として残された。

詳しい事情はわからないが、ジェダイの騎士(それも高名な)が、女奴隷1人開放するお金も工面できなかったのだろうか。そうしていれば、エピ2の悲劇も起きなかっただろうに。

そう、ジェダイの人たちってクールなんだよね。感情の起伏が少ないというか。おじぎをする所なんて日本人っぽい。もちろん暖かい心は持っているのだろうが、それを表さないから、多情なアナキンは浮いてしまう。

そして、アナキンはアミダラ姫に恋をする。エピ2の彼は、とにかく彼女のことで頭一杯で、もうパンパンにてんぱっているのが見て取れる。なのに師匠のオビ=ワンは平気で任務で彼らを2人きりにさせたり、それでいてジェダイの騎士は個人的な恋愛はダメといったり、生殺しである。

こう見てみると、ジェダイの騎士って案外つまらない。確かに清廉潔白で正義の士なんだろうけど・・・・。アナキンが、清濁あわせ持つ暗黒面に惹かれるのもわかる。

9歳だったアナキンが14歳のアミダラ姫と初めて出会い、ためらいがちにポツポツと語り合う、エピ1のシーンを思い出し、気がついた。ああ彼は愛しすぎる男なんだ、だからそれが裏切られたと思ったときの反動はだれよりも大きいのだ。

愛しすぎた悲劇、彼はその思いを黒い鎧の下に秘めつつ、やがてそれを開放してくれる人が現れるまで生き続ける。悪の象徴として。

    

    


スター・ウォーズエピソード3シスの復讐