0431私は熱帯夜が、わりと好きだ。

暑く重い闇につつまれていると、だんだん感覚が研ぎ澄まされていく気がする。まるで流れ出た汗の分だけ、心がクリアになっていくような・・・。

そんな神経が高揚して眠れない夜、買ったばかりの枕元の文庫本を手に取ってパラパラとながめるうち、ふと手を止めた。東京大学理学部教授松井孝典氏が、何とあのカストロ議長と昼食を共にしたことを述べている。思わず読み始めた。

キューバという国は、地球史を研究する学者にとって垂涎の地らしい。それは、6千万年以上前に、地球に巨大隕石が衝突した時の地層が全島に渡って分布しているからだ。恐竜が絶滅した原因といわれている、あのディープ・インパクトである

だが地層を調べたくとも、あちこち軍事基地のあるこの国では、なかなか自由な調査が出来ない。それで思い切って数々のツテをたよりに、松井教授はカストロ議長と直談判することになり、共に昼食の機会を得たのだ。教授によると、議長は大そう知識があり話が面白く、また話し出したら止まらない、情熱の人らしい。

議長は1926年生まれ。今年で79歳。この昼食会は5年前だと思うがそれでも74歳。かくしゃくとした、という言葉は彼のためにあるようだ。

振り返って考えてみると、私はキューバの事をほとんど知らない。せいぜい社会主義ということ、キューバ音楽、スポーツが盛んでオリンピックで多くメダルをとってるくらいか?

アメリカの喉元に位置し、ソ連崩壊やアメリカの経済封鎖など数々の困難があったが、今は観光産業が活発らしい。そして子供たちの教育レベルは他のラテン国に比べてずば抜けて高く、国をあげての有機農業も評判が良いとのこと。

キューバを知る事で今まで欧米一辺倒だった自分の世界観が変わってくるかもしれないと、つらつら考えつつ熱帯の夜はふけてゆく・・・。ああ、ダイキリ飲みたくなってきた。

  

 

    
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