最近とみに気になる言葉がある。それは『なので』だ。

「10月なのに暑い日が続きます。なので、またクーラーをつけました」
「来週の日曜日は選挙があります。なので、通常の番組はお休みします」

上の二つは、あるラジオ番組で、実際プロのアナウンサーが語ったものだ。これは私見だが、『なので』を接続詞に使うと、たちまちその文章が稚拙な印象にかわる。

私は国語の専門家ではないので、恐る恐るもの申すのだが、『なので』は接続詞ではなかったはずだ。

『風邪気味なので、早退します』
『この村は水が豊富なので、農作物がよく育つ』など、名詞や形容動詞のあとにつくのが本来の姿だと思う。

もちろん言葉は生き物だ。時代によって変化していくのは当然だし、身内でおしゃべりしている時や、テレビタレントが使う分には、私もやぶさかではない。

ただ、プロのアナウンサーや評論家センセなどが、人前で堂々と使っているのを聞くと、こっちの方が恥ずかしくる。

やはり公の立場の人は、言葉に対し保守的であってほしい。