先日、「週刊朝日」をパラパラ立ち読みしていたら、『ドン小西のイケテルファッションチェック」に、あのマドンナが登場していた。

思わず読み進むと、なんと辛口の小西氏が、ベタ誉めなのだ。普段、大物タレントや政治家に対しても容赦ない毒舌をふるう彼だが、さすがにマドンナに対しては非のつけどころがないということか。

アメリカのミュージック・シーンに君臨して20年。「ライク ア バージン」の頃は、マリリン・モンローを彷彿させる、セクシーだけどちょっと足りない(失礼!)アイドルって感じだったが、今じゃもう押しも押されぬ女王だ。

美貌、ボーカル、パフォーマンスはこの20年で全く衰えていない。それどころか洗練して研ぎ澄まされている。とても2人の子供がいる40代の女性には見えない。これはまさしく日々の鍛錬のたまものだろう。

また音楽的にも、いつも良い意味で裏切られている。「今度はそう来たか・・・・」を思わずニヤリとすることもしばしば。
特に去年出した曲「ハングアップ」は、70年代に活躍した「アバ」の曲をサンプリングしている。正直こんなダサいダンスミュージックに敢えて挑戦できるのはマドンナしかいない。
そういえば数年前は、ドン・マクリーンの名曲「アメリカン・パイ」をリメイクしていたな。
どちらも、私が若い頃、親しんだ作品だ。同世代のマドンナも、きっと青春時代これらの曲を聴いて、いつか自分も、などと誓いを新たにしたのか・・・と想像すると愉しい。

そして時々思うのは、彼女とショーン・ペンとのことだ。マドンナと結婚していたころのペンは、やたら暴力事件を起こす問題児だった。やがて二人は別れ、そして今、ショーン・ペンは名実共にアメリカを代表する俳優となった。
数年前、何かのインタビューで、マドンナが「今まで一番愛したのはショーンだけ・・」と答えたのを覚えている。

強い個性で惹かれあった二人が、同じ強い力のため反撥していったのだろう。今はお互い成功しているが、そんな経験がマドンナをより大きくさせたのだろうか。なんかしみじみしてくる。

マドンナは、これからも進化していくに違いない。同世代として、いつまでも見守っていこう。