1ヵ月の熱戦が終わり、喪失感にさいなまれている今日この頃。

アズーリ応援してたので優勝は嬉しかったが、それにしても最終戦の予想外の出来事にはたまげた。

不穏な空気の中、ジタンの頭突き映像が流れた時は、すわっ、乱闘騒ぎに発展するか!?と色めきたったものだが、さすが伝統あるワールドカップの決勝戦、そんな愚行をする人はだれもおらず、当事者だけが静かに去っていった。

だが残り試合のイタリアの動きの悪い事。フランスは10人、しかもエースを欠いているのだから絶好のチャンスなのに、まるで気の抜けたようなプレーなのだ。そして心配していたPK戦突入。ジタンの退場にショックを受けているのはイタリアのような印象を受けた。

それにしてもこの日のジタン、いつもと違っていた。妙にニヤニヤしていたし、最初のPKも人を食ったようなチップキックだ。いくらベテランとは言え、大事な場面でそれをするかなぁ、と不思議だった。

思うに、もう彼の心は半分ピッチから離れていたのだ。そして退職を決めた社員が積年の鬱積をはらすように、あの行為に出たのだろう。マテラッティが何を言ったかは関係ない。ゲーム中の罵り合いには慣れているだろうし。

有終の美を飾り、花道を引き揚げていく34歳。そしてMVP、伝説として語り継がれる英雄・・・・・・。

マスコミがお膳立てした道をジダンは選ばなかった。たとえあと数分ガマンすれば栄光ある人生が待っていたとしても、彼は今の自分の気持ちを最優先した。

そう彼は狩猟民族なのだ。先々のことを考えて自分を抑える農耕民族とは違う。だからこれまでやって行けたのだろう。

メディアが勝手に作り上げた聖人君子のイメージなんてくそくらえだ。風当たりは厳しいだろうが、彼の才能・実力は比類なきもの。これからも自分らしく生きて欲しい。                      アデュー。