先日「サイドウェイ」という映画のDVDを観た。
離婚の痛みを2年経っても引きずっている売れない小説家と、結婚を一週間後にひかえた俳優、この野郎2人組が、各地のワイナリーを巡りながらナンパもしようかという、いわばバチェラーロードムービーだ。

面白い作品だったが、これ、いきなり主人公たちが車にワインをどっさり詰め込んで、「ほれっ、ドライブ用にワイン仕込んだよ」っておいおい。いきなり飲酒運転かよ。

つかこの2人組、最初から最後まで(もちろんドライブ中も)当然のように飲みっぱなし。
日本の飲酒運転撲滅委員会(あるのかな)が観たら青筋たてて怒りそうだ。
ちなみにこの映画、2005年のアカデミー脚色賞を受けている。
まぁいいよね、映画だもの。

さて、日本のマスコミは、相変わらず飲酒運転に対して追撃をゆるめないが、それが公務員や自衛隊に集中しているのが何だかな〜という感じだ。

飲酒運転が危険なのは、市役所職員だろうが塗装工だろうが同じだろう。もしやマスコミは、公務員とは決まりをキッチリ守る真面目な集団だと、今だに信じ込んでいたのだろうか。

ところで、これだけ新聞やテレビで飲酒運転が話題になっているのに、肝心の自動車や酒の企業からは一言もない。

本来なら、飲酒運転をなくすための啓発CMぐらい出しても良いと思うし、その方が企業イメージも上がると思うのだが。やはりまずいのかな。

まぁ日本の税収を支える2大業種だからなぁ。でもそのしわ寄せが公務員や自衛隊や、小さい飲み屋さんにきているのは切ない。

「飲んだら運転しない意志を持て」と言われても、その意志を消してしまうのが酒の力なのだから始末におえない。

そんなわけで、せめて鬼の首を取ったように公務員の飲酒運転のニュースを流すのは、やめてほしいものだ。

サイドウェイ〈特別編〉