ANA

 

 

 

 

 

 

今日は仕事が休みだったので、午前中家で、NHK番組『知るを楽しむ』の再放送、「不肖宮嶋の、白瀬中尉の南極探検シリーズ」を見ていた。

白瀬中尉が、天候不良のため、一旦南極上陸を諦め、オーストラリアでテント生活を始めたという場面で、突然テレビ画面が変わり、NHKアナウンサーが映った。

なんでも大阪発、ANAプロペラ旅客機の前輪が出ないため、今から高知空港で、緊急胴体着陸をするとの事。

そして画面は高知の空に変わり、件のプロペラ機が、雲ひとつない青空の下、白鳥のように、たよりなげに漂っている。

他のチャンネルを見たが、どこもこのニュースはやっていない。今の所、NHKだけのようだ。急に胸がドキドキしてくる。そして不快感。

思いがけずライブショーを見られる事に喜んでいる、自分に対する嫌悪感だ。

そしてそれを煽るようなNHK。なにも番組を中断して放送しなくても、とりあえずはテロップだけでいいではないか。いつからNHKはこんなに仕事が速くなったんだ。

着陸の瞬間は見たいが、もし最悪な結果を生で見てしまったら・・・・。

そうこうしている内に時間は過ぎ、不安と嫌悪と期待でまぜこぜとなった私とは正反対に、ANA機は、冷静沈着に見事なランディングを見せてくれた。

ありがとう機長。私がお礼を言う筋合いはないのだが、もし大事故になっていたら、かなり落ち込んでいたことだろう。

どんなすごい生映像でも、やはり人の命が関わっているのはダメだ。

別にこれは私が心優しい人間だからではなく、へたれなだけだ。

普段は人の悪口が生きがいのような人間なのだから。

そんなわけで、宮嶋氏のような報道カメラマンは尊敬に値するなぁ。

ところで、カットされた再放送分はどうなるんだろう。