ねこ高校時代の同級生で卒業後、社会保険事務所に就職した人がいた。

元々彼は大学進学希望だったが、友人の公務員試験に付き合いでついていって合格し、そのまま公務員の道を選んだのだ。

かように当時の公務員試験はハードルが低く、たいした努力もせずに合格できたのである。

その後、私は就職先の某会社で、社会保険担当になり、時々手続きのため、社会保険事務所を訪れるようになった。

とてもノンビリとした居心地の良い場所だったと思う。

職員はみなおっとりした感じで、役所の職員によく見られる、傲慢さなどなかった。

何より羨ましかったのは、5時になったらオフィスが空っぽになることだ。

ああ、私もこんな所に就職したかったな・・・と思ったものだ。

同級生の彼も、たまに見かけた。

なんでも3人の子供を全員私立に行かせているそうで、下世話ながら、給料がよいのかなぁ、と羨ましかった。

当時、団塊の世代は働き盛り、年金を受け取る受給者は少ない。(戦争の影響で、60〜70歳台の人口は少なかった)

人口比が大きく変わることは充分わかっていたはずなのに、あのノンビリした空気に染まって、社会保険庁の人たちは思考が停止していたのだろうか。

さて、現在、同級生の彼とは音信不通だが、今も社会保険事務所で働いているのだろうか。

3人の子供達はもう育ちあがっているだろう。

どうか嘆くことなく、今の困難に立ち向かって欲しい。

今から本当の「仕事」が始まるのだ。