朝青龍以前、毎日新聞に載っていた著名人らのスポーツに関してのコラムで、蓮見重彦の話が面白かった。

曰く、
「日本人は、スポーツが嫌い」というのが、私の持論だ。

確かに、例えば今年の早慶戦は、神宮が満員になったが、ほんとうに大学野球が好きで観戦した人はどれくらいだろうか。

ハンカチ王子目当ての人が多数いたはずだ。

ハニカミ王子にしても然り(それにしてもセンスのないネーミングだ)

だが、私は蓮見さんは間違っていると思う。

「日本人はスポーツが嫌い」ではなく、「日本のマスコミは、スポーツが嫌い」なのだ。

嫌いだから当然、そのスポーツの素晴らしさを、人々に伝える事が出来ない。

だから、華のある選手、絵になりそうなアスリートを見つけると、芸能タレントのように持ち上げて、スポーツに対する自らの知識不足、力不足をごまかそうとする。

そして持ち上げる時も凄いが、落す時はもっと凄い。

さて、スポーツではないが、今回の朝青龍に対するマスコミの、容赦のないバッシングには、心底呆れてしまう。

確かに横綱は悪い。お灸をすえるべきだ。

だが、減給の他に、2場所休場、出稽古も禁止というのはいかがなものか。

彼は4年半、異国の地で、1人横綱で頑張ってきた。

やっと新横綱もうまれ、琴光喜も大関になった。俺も肩の荷が下りた。ここらでゆっくりしたい・・・そんな気持ちだったのではないか。

故郷モンゴルで、子供達とサッカーに興じている映像が繰り返し流されたが、めったに見ない、あの無邪気な笑顔に、日本ではいかに緊張を強いられた生活をしているかが偲ばれた。

もちろん悪いことは悪いのだから、処罰は必要だが、今回のは、まさに引退勧告のようではないか。

彼のスピード感のある動き、小柄でありながら天才的な取口。
それらが2場所も観られないのは、相撲ファンにとって残念だ。

マスコミは彼の魅力的な取口を知らないから、あんな無責任なバッシングが出来るのではないだろうか。

多くの相撲ファンは、今回の朝青龍に対しては
「朝の奴、バカな事しやがって。とりあえず今回は謹慎して、じっくり反省するこったな」
ぐらいだと思う。

今、朝青龍に必要なのは優秀な通訳もしくは、ブレーンだ。

巡業が角界にとってどれだけ大切なものか、そして日本社会と馴染むには何をし、何を慎んだら良いのか、的確なアドバイスをしてくれる人をつけるべきだ。

そして休場後、来年の初場所、圧倒的な強さで優勝し、マスコミと日本相撲協会の鼻をあかして欲しい。