正月休みの間観ようと、DVDを数枚レンタルしたが、借りて一番良かったのは、あの名作『史上最大の作戦』。
第二次世界大戦の流れを変えたといわれるノルマンディ上陸作戦を描いたものだ。

三時間もの長丁場ではあるが、群像劇で特に主役はないため、適当なところで一時停止して、お風呂に入ったり夜食の準備をしたりと用事が出来るのがいい。また白黒のため、目が疲れにくい。

そして観終わった感想は、「品のいい映画だな」

多くの死者を出した戦争映画に品がいいというのも変な話だが、確かに落ち着きを感じるのだ。

まず登場人物がアメリカ人、イギリス人、フランス人、ドイツ人なのだが、フランス人は仏語、ドイツ人は独語できちんと会話をしているのが良い。砂漠

全編英語の『ラスト・エンペラー』や『スターリングラード(ドイツとソ連の話なのに)』などに慣れている身には新鮮に感じた。

また映画の目線が、連合国側だけでなくドイツ軍の目線でもとらえてある。

そして基本的に悪い人は出てこない。小心者や頑固者はいるが、みな国を愛する勇気ある人ばかりだ。
ヒットラーやナチ親衛隊は出てこないが、人気者のロンメル将軍を出すところ、意識的かもしれない)

現代映画でしょっちゅう出てくるスラングもなく、古き良き雰囲気だ。

だが、もちろん映画の内容はシビアである。

特にロバート・ミッチャム演じる米陸軍歩兵師団長は、一番の激戦区といわれるオマハビーチへ、多くの部下を引き連れ上陸する。

あの『プライベート・ライアン』でリアルで残酷なシーンとして有名になったオマハビーチと同じシチュエーションだ。

映画がカラーで、ロバート・ミッチャムの和み顔がなかったら、かなり悲惨な映像だったかもしれない。

さて、私はこの映画のテーマ曲(ポール・アンカ作曲)と「戦場にかける橋」のクワイ河マーチがいつもごっちゃになってしまうのだが、このノー天気とも思える明るいマーチが品の良さにとどめをさす。

たしかにリアルさに欠けるし、きれい事すぎる気もするが、まっすぐな兵士たちの壮絶さには心打たれるものがあるのだ。

史上最大の作戦 (ベストヒット・セレクション)