ブルーベリーナイツ映画を観るとき、私がいつも心がけているのが「先入観を持つな」という事だ。

たとえ馴染みの監督や俳優であっても、「この監督はこうだから〜」とか「この女優はいつもこうだから〜」といった変にすれた評論家的な見方をせず、まるで初めて出会ったようなまっさらな気持ちで向かい合いたいと思う。

・・・だが、これが香港映画のウォン・カーウァイ(王家衛)監督のものとなると話が違っている。

15年来の王家衛ファンとしては、彼が初めて英語圏で作ったと聞き、広東語の飛ばない、猥雑な香港ではない、碧眼の人たちの描く世界がどんなものかいやが上にも気になってしまう。

またキャストが豪華なのだ。歌手のノラ・ジョーンズ、ジュード・ロウ、レイチェル・ワイズ、ナタリー・ポートマン、ディヴィッド・ストラザーン(「ボーン・アルティメイタム」の間抜けなCIA局長ね)

そして題名が『マイ・ブルーベリー・ナイツ』だと。

う〜ん、王家衛監督の作品に出てくる、屋台の庶民的な料理になじんでいる身にとっては「ブルーベリー」て、妙にこじゃれたスィーツって感じでどブルーベリー2うもピンとこない。

とにかく観てみなければ・・・。

・・・そして観終わって思ったこと。

とても良かったが、下町の食べ物屋、失恋、警察官、部屋の鍵、などのモチーフで、どうしても彼の作品、『恋する惑星』と比べてしまうのだ。

ちょっとエキセントリックなノラ・ジョーンズの役柄に対して、ジュード・ロウが、常に受け身のサラっとした男を演じているのも、本家香港のトニー・レオンを彷彿させる。

だが、こういった「常連さん的見方」というのは好きではない。

いっそ王家衛監督など知らない方が純粋に作品を楽しめたと思う。

だが相変わらず映像や音楽のセンスは良い。

そして日本の梅林茂氏の『夢二のテーマ』がニューヨークの下町のカフェのシーンで流れてきたときは不思議な感覚を覚えた。

無国籍風の感覚は健在のようだ。

ところで、映画の中で出てくるブルーベリー・パイは、なぜかいつも売れ残っているようだが、日本でいう広島風お好み焼きみたいな位置なのだろうか。

どうもこういったスィーツは分からない。

恋惑1