金城武主演の映画『k−20 怪人二十面相・伝』を観てきた。

脱出成功この映画、『ALWAYS 三丁目の夕日』のスタッフの制作ということで、いかにも作り物のノスタルジーというあの感じが苦手な私は、躊躇していたのだ。

でも金城君は大好きな俳優だし、私の甥っ子に似ているし(身内自慢)何といっても、わが街北九州でロケを行っていることを知り、これは見に行かねばと思ったのだ。そして・・・・、

・・・・・・・いやぁ、期待した以上に面白かった!!爽快な時間を過ごしました。

舞台は、平和条約が締結され、第二次世界大戦が回避された1949年引っ張りだこの東京(帝都)。

この架空の都市では、一部の華族が富と政権を独占し、多くの庶民は食うや食わずの貧困に喘いでいる。

都心の街並みはドイツの影響を受けてか、レトロな中にも渋さと重厚さがあり、瀟洒な建築物の周りには、無数の貧しい家々がかろうじて建っているありさまだ。

『三丁目の夕日』では嘘っぽかった映像が、ここではパラレルワールドのせいか、SFっぽい雰囲気でわくわくした気持ちにさせられる。

レトロな街並み遠藤平吉(金城武)は孤児として育ち今はサーカスの花形団員。だが身分が低いためいくら一生懸命働いても貧しいままだ。
ある日彼は、見知らぬ男から、羽柴財閥の礼嬢葉子と、名探偵明智小五郎との「納采の儀」の写真を隠し撮りしてほしいと依頼を受ける。

金のため引き受けた彼だが、それは陰謀で、なんと「怪人二十面相」の濡れ衣を着せられ、警察に逮捕されるのだ。

サーカス仲間の協力で脱走した彼は濡れ衣を晴らすため、明智小五郎(仲村トオル)や葉子(松たか子)らと協力して真相をつかもうとするのだが・・・・。

レトロな街で繰り広げるアクションはかなり本格的で、うーん金城君、すごくガンバっていたのが伺える。

廃墟に立つ彼のやや活舌の悪い日本語も、無学で口下手で、でもひたむきな青年という感じがして違和感はなかった。

國村隼さんら脇役陣も充実して見ごたえがある。

映像の中の、おらが街の風景も嬉しい。

我家の近くで撮ったのもけっこうある。いつ撮影したのだろう。知っていれば絶対見に行ったのに・・・・・。

ていうか普段見慣れた、地元民にはしょぼい景色が、こんな鮮やかな風景でよみがえるなんて、映像の力ってスゴイ。

門司赤煉瓦プレイスさて、映画の中では平吉たちが、華族と庶民という階層、ずばり「格差社会」について憤りを露わにしている。

でもこの政府、第二次世界大戦を回避したのだから、そんなに無能ではないはず(少なくとも現実の日本政府よりも偉い)
何とか理性で公平な社会を作ってほしいものだ。革命は決して解決にはならないのだから。

いい男ところでこの作品、江戸川乱歩の「怪人二十面相」とは似て非なるものだ。
まったく別物として鑑賞した方が、より楽しめるかも。