ジョニー・トー監督の香港映画、『エグザイル/絆』のDVDを観た。

本当は映画館で見たかったのだが、私の住む地方では上映されず、がっかりしていたのだ。

『ザ・ミッション/非情の掟』や最近では『エレクション』など大好きだが、この作品もとても素晴らしく、楽しく、そしてある意味羨ましかった。

舞台は返還間近いマカオ。そのせいか街や室内の雰囲気が香港というよりポルトガル風で、劇中流れるマカロニウエスタンぽいメロディと相まって無国籍の感じが心地よい。

敵と味方「ウー」という男のアパートに、2人ずつ2組の男たちがやって来る。一方は彼を殺しに、そしてもう片方はその彼を守るために。

やがて激しい銃撃戦が始まる。そして室内であわや三角決闘となった時、きな臭い部屋に赤ん坊の泣き声が響いた。
そして、ウーの妻が一言「ミルクの時間よ」

その途端、今まで激しい戦いをしてきた5人は、拳銃を下に向けお互いに笑い合う。

友よそして5人協力し、いそいそとウーの部屋の荷物を運んだり、銃撃で壊れた室内の家具を修理したり、てきぱきと料理を作ったり。。。。

あげくにみんなでテーブルを囲んでの夕食、がつがつ食い、笑い合い、その後は無邪気に記念写真まで撮っている。

この5人の男たち、実は幼なじみなのだ。今は殺し屋で、お互いボスが違い、敵味方と分かれてはいるが、友情は変わらない。

だが、もちろん殺し屋としてのプライドもあり、「俺は必ずおまえを殺す」と宣言する友達に、ウーは「覚悟はできているが、せめて妻子に金を残したいので一日だけ待ってくれ」

やがて男たちはウーの最後の願いを叶えるため、手っ取り早く金になる「殺し」の仕事を引き受けるのだが。。。。。。。

どこへ行くのかいやぁ萌えました。何がってこのオッサンたちに。

歳の頃なら40過ぎ、もろメタボ体型もおり、「香港ノアール」にありがちの「クールなイケメン」ではないのだが、その少年ぽさ、無邪気さに参ってしまった。

見てると、「ガキの頃、こいつがリーダーで、あいつがサブ、こっちはパシリで、このデブはいじめられっ子だったのだろうな」と想像できる。

そして彼らは話し合いなどしない。すべて暗黙の了解で決め、迷った時はコイントスを使う。

この中年の男の子たちの仲間意識って羨ましい。普段はてんでバラバラでも、いざという時は、何も言わなくとも瞬間に心が通じ合うのだから。

また彼らは、同じ仲間を嗅ぎ取る嗅覚も鋭い。

金塊強奪されている銃の上手い警備員を発見し、自然と銃で応援し、たちまち仲良くなってしまうところなど、ああ男の子だな、と思う。

彼ら、殺し屋としては甘すぎるが、心の通い合う相手と笑いながら死地に向かう姿は、清々しく、心に残るのだ。幼なじみ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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出演:アンソニー・ウォン
販売元:キングレコード
発売日:2009-05-27
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