佐々木譲著『笑う警官』が映画化された。
原作は面白かったし、主演の大森南朋クンは大好きな俳優なのだが、監督が“角川春樹”ということで、今回は見送ることにした。
監督は他にもいるだろうに、よりによって何故ハルキなんだー。

喝采は永遠に・・・そんな訳で、『THIS IS IT』に再び、せっせと足を運ぶ。

今回は、大人としてのマイケル、50歳、働き盛りの男の仕事ぶりを見つめてみた。

さて、マイケルというと、「ネバーランド」などで分かるように、大人に成り切れない、子供の心を持ち続けた男、というイメージがある。

ある女性のインタビューでも『マイケルは子供時代は誰よりも大人で、大人になると、子供に戻りたがっていた』というのがあって、思わず「なるほど」と感心したが、こと仕事に限っては、さすがと思わせる働きぶりで、職歴40年以上のキャリアは伊達じゃない。

マイケルはこの『THIS IS IT』の中では、歌もダンスも軽く流していカーテンコールは鳴りやまずる。
リハーサルというのもあるのだが、彼には自分のパフォーマンスの他に、バックダンサーやコーラス、ミュージシャン、スタッフへの指示や指導、音や舞台のチェックなど重要な仕事も負っているからだ。

彼の指導ぶりは、変な言い方だが、三味線の師匠が口三味線で、弟子に伝えているようだ(と言っても三味線習ったことないが)。

元々口下手で右脳人間と思われるマイケルは、理路整然と部下を説得させるのは苦手なようだが、身振り手振り体を使い、辛抱強く、「分からせる」のではなく「感じてもらおう」と努力している。

例えば「キャント・ストップ・ラヴィング・ユー』という曲のリハーサル中、デュエットの女性ボーカルに元気がなく、声に張りが感じられない。

マイケルは、すかさず彼女を呼び寄せ、彼女を見つめ表情豊かに、時にジェスチャーもまじえ、歌い上げる。

ハートを狙い撃ちすると固かった彼女の表情に笑顔があふれ、彼に合せるように、美しいハーモニーを奏でるのだ。

曲が終わった後、マイケルの『今、のどのウォーミングアップ中だから、本気で歌いたくなかったのに―。」という愚痴とも照れ隠しともとれるぼやきに、舞台監督がすかさず『ノリノリで歌ってたくせに―。」と返すあたり、ああ良い空気だなと思った。

そして「ビリー・ジーン」のリハーサルのシーン。
マイケルがダンスを軽く流していると、舞台下で見ていたバックダンサーたちが、何とブーイングをしてるのだ
「流さないでマジでやってよー。」みたいな。

やがてマイケルがノリノリで腰を振りだすと、バックダンサーたち大はしゃぎでやんやの大喝采。

この上司と部下の関係、いいな。

管理職としてのマイケルは、ちょっと口下手だけど、部下思いで、誠実な、可愛いオジサンでした。

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