私はふだん右利きだが、ハサミやカッター、歯ブラシなどは左手で使っている。
幼いころ左利きだったのを、親や先生から右に矯正されたのだが、図工や朝晩の歯磨きなどは、見過ごされたらしい。
今日観た映画『英国王のスピーチ』の中で、言語聴覚士が言っていた。吃音症の中には、幼児期にムリやり右利きに矯正された人が多いと。
私の場合、吃音症にはならなかったが、それ以来性格が暗くひねくれてしまった気がする。
どちらにしても人をムリに矯めるのは良くないと思う。
さて、『英国王のスピーチ』だが、アカデミー賞4部門受賞という快挙をなした。
私が特に嬉しかったのが、コリン・ファースの主演男優賞受賞だ。
思えば27年前、映画『アナザー・カントリー』で初めてコリンを見て以来ずっとファンだったのだが、地味なキャラのせいか、日本での上映作品が少なかったせいか、いまひとつぱっとしなかった。
そんな中、確実にキャリアを重ねて、このたびの快挙。まことに感慨深い。
ところで、肝心の映画の内容だが、たいへん重厚で感動的だったが、あまりに王道すぎてどこか物足りなかった。
主人公のキャラが内向的で吃音に悩む国王なども、コリンにぴったりすぎる。
(ちなみに彼は昔『ひと月の夏』という映画で、戦争神経症でやはり吃音症の若者を好演している)
重厚で感動的、でも凡庸な作品というのが正直な印象だ
そんな訳で、以前見た『ソーシャル・ネットワーク』の方がアカデミー作品賞や監督賞にふさわしいのではと、いまだにfacebookも分からない私が言っている。
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コメント
コメント一覧 (1)
この映画の評では、一番しっくりきます。
アカデミー主演男優賞以外にも、助演男優、助演女優賞を取ってもらいたかった。Facebook は観てないので何とも言えませんが、作品賞を取る感じの映画ではなかったと思います。
ナタリーポートマンの主演女優賞にも納得が行きません。Black Swan は、駄作でした。
最近微妙に復活されてますが、エントリー頻度が上がる事を、仄かに楽しみにしております。