ある活字中毒者の日記

       神は細部に宿る

音楽

怒ってるんじゃないよ、 “愛”なんだ。

マイケルへの贖罪のため、『THIS IS IT』を出来うる限り見続けようと決心したにもかかわらず、まだ2回しか映画館に足を運んでいない。
しかも、どちらも1000円の割引デー、ああなんてセコイんだ。

もう君はいないけどでも優しいマイケルだから、きっと笑って赦してくれるだろう。

2回目はさすがに、初回の時のような号泣はないだろうと思っていたのに、冒頭の涙目のバックダンサーたちのインタビューに、再び涙腺崩壊。だめだこりゃ。

今回は特に、マイケルの優しさに思いを寄せる。

まず懐かしきジャクソン5の頃の楽曲をやっている時、イヤモニターをおもろに外し、「イヤモニだと聞き取りづらい」「慣れようとしてるけど、耳にこぶしを突っ込まれているようだ」「自分の耳で聞くように育てられたから」と、スタッフに訴える。
でも彼はこうも言う。「怒ってるんじゃないよ、“愛”なんだ」

僕がそばにいるからギターソロの場面で、若い女性ギタリストに、「君の見せ場だ」「一番高い音を」と叱咤激励し、「僕がついてるから」とささやく。

ああ、こんな可愛いそして優しい50男が世界中のどこにいるだろうか。

誰よりも地球環境を心配し、4年で環境破壊を止めるとか言ってたマイケル、地球より前に自分の体の心配しろよ!

そして、あらためてマイケルのダンス。
筋肉隆々の若いバックダンサーと比べても引けを取らない。
つか、明らかに次元が違う。

動きに無駄がなく、ステージを横切るだけでも絵になる。
こういうのを日本では“粋”というが、アメリカではどうだろう。

ああ夢半ばで、無念の死を迎えたマイケル。

この映画で、少しでも彼の名誉が回復しますように。

未知の領域に連れて行こう

 

 

 

 

 

 

 

 

マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・エディション(初回生産限定盤)
マイケル・ジャクソン THIS IS IT デラックス・エディション(初回生産限定盤)

 

未体験の才能を見た

マイケル・ジャクソンの、幻のロンドン公演の リハーサルを収録したドキュメンタリー、『THIS IS IT』を観た。

2時間近い上映中、泣きっぱなしだった。
一緒に見た友人も、目を真っ赤にして泣きはらしている。

マイケル極東の田舎の映画館で、ババァが二人、泣きじゃくっていた事など、天国のマイケルは知らないだろう。

まず冒頭の、オーディションに受かったダンサーたちの、「マイケルと同じ舞台に立てるなんて夢のよう」と興奮しきったインタビュー映像で、うるうるし、その後、彼の完璧すぎるパフォーマンスに涙腺崩壊してしまった。

ああマイケルに謝りたい。

マスコミのくだらない報道に踊らされ、「彼は壊れてしまった」だの「ロンドン公演で醜態をさらさなくて良かったかも」など、神をも恐れる暴言を吐いてしまったことを・・・・。できるなら土下座をして許しを乞いたい。

彼のボーカルもダンスも健在だ。
自分の息子、娘のような年齢の実力派ダンサーたちを従え、昔とほぼ変わらないパフォーマンスを見せる。これは奇跡に近い。

50歳の彼は、そのために、どれだけ血のにじむような努力を続けたことだろう。

一生忘れない才能と努力、そして音楽や舞台に対する熱い思い、この三つがなければ成し遂げられなかったはずだ。

さて、リハーサルの間、彼はしょっちゅうダンサーやミュージシャン、スタッフに指示出し、ダメ出しをする。

その妥協のなさ、細やかさは、まるで黒沢明監督のようだが、しゃべり方は少女のように、か細く弱く、甘えん坊みたいだ。

そして憧れのマイケル・ジャクソンと一緒に仕事が出来ることに、大きな喜びを見出し、観客に最高のパフォーマンスを見せるため一丸となって頑張るダンサーやスタッフたち。

彼らの笑顔がとても切ない。

ああ、この『THIS IS IT』が単なる特典映像で『マイケル・ジャクソン・復活!ロンドン公演』が本編だったら・・・・と、詮ないことを考えつつ、彼のCDを聴きつつ、今も涙ぐんでいます。

君は天才だ

 

 

 

 

 

 

豊潤な人生 慌ただしい生活

 最近、伊坂幸太郎著『ラッシュライフ』を読んだ。

氏の作品を読むのは恥ずかしながら初めて。

映像化されたものは結構観ているのだが(『重力ピエロ』『「死神の精度」』『アヒルと鴨のコインロッカー』『チルドレン』など)、何となく読みあぐねていたのだ。

さて、この『ラッシュライフ』だが、小説というよりも、1枚の壮大な騙し絵といった様相だ。まるで文中にも出てくる、エッシャーの騙し絵のような。

そして、最初のうちはちょっと辛いというか、わらわらと出てくるそれぞれ立場の違った登場人物たちに戸惑ってしまうが、一旦全体像が見えてくるとそこからいきなり流れが速くなる。

5つの物語を複合的に絡ませ、クライマックスに持っていく手法は面白い。だが、時間軸もそれぞれバラバラというのが最後で分かるというのは、反則とは言わないが、何となくあざとい感じがする。それとも私が伊坂初心者だからだろうか。

そしてやはり最後の方で、ある男が共犯者とペラペラとネタ明かしをし、それを誰かが物陰から聞いている、というシチュエーションも、ちょっと安直かなという気が。

でも、登場人物たちはそれぞれ個性豊かで、真摯だが、どこか抜けていて憎めない奴らばかりだ。
私が一番好きなキャラは、「京子」という女性。悪女に見えながらも、まるで「ヤッターマン」のドロンジョ様のような可愛らしさがある。

結局、一番性悪に見えた京子が、一番不運だった気が。

君は僕のなにを好きになったんだろうさて、私が伊坂氏の作品を読もうとしたきっかけは、ある本に載っていた氏の話だ。
彼がシステムエンジニアとして働きながら小説を書いていた頃、通勤時ウォークマンで聴いていた斎藤和義の『幸福な朝食 退屈な夕食』の、
♪今歩いているこの道が いつか懐かしくなればいい♪とい歌詞に、ハタと思い、そして会社を辞め、作家一本になる決意をしたという。

この話にはびっくりした。私も斎藤和義が好きで、特にこの『幸福な朝食 退屈な夕食』は大好きな曲なのだが、聴くと鬱になる曲でもある。
人の焦燥感を煽るというか。単調な生活をしている人、このままでいいのかと思いあぐねている人には、ドキッとする曲だ。

そういえば斎藤和義の曲に『ベリーベリーストロング〜アイネクライネ〜』というのがあるが、これは伊坂氏が斎藤氏のために作った短編『アイネクライネ』を原案にしたものだそうだ。今頃知った。

改めて『ベリーベリーストロング』を聴いてみると、確かにそこにあるのは伊坂ワールドだ。

気の弱い俺、生真面目な会社の先輩、親切な女性・・・・。
そして歌詞の中の街は新宿でも渋谷でもなく、地方の都市、澄んだ空気と緑にあふれた、杜の都、仙台そのものだ。(行ったことないけど)

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二人のおじさん

忌野清志郎さんが亡くなって一週間が過ぎた。

『僕の好きな先生』以来、特別ファンだった訳ではないけど、人生の節目節目にはいつも彼の歌があった、という40代50代が多いのではないだろうか。

彼は、いかにも都立高校出身らしいたたずまいで、頭は良いが秀才エリートの道には興味がなく、世の中に反発しながらも、いい意味での普通の感性があり、それが男女年齢問わず多くの人々の共感を得ていたに違いない。

人は誰でも、優しい不良少年が好きなのだ。

だから、数年前、清志郎さんが自転車に凝っていると聞いて、おや?なんか違う、と思った。

これはファンの勝手な言い草だが、出来れば彼には健康に気を使うような行動をしてほしくなかった。

いつまでも無頓着な不良少年のような清志郎さんを見たかった。

例えば、入院中、こっそり病室を抜け出し非常口で隠れて煙草を吸っていたら、「忌野さん、何してるんですが!!」と、自分の娘くらいの看護師から怒られて、しょぼんとしているような。

ところで、中島らものエッセイに、初めて忌野清志郎さんと会った時の様子が書かれてあった。

その中で、らもがふと、自分が以前ブロン中毒(咳止めシロップ、重篤な依存性がある)だったことを漏らすと、清志郎さんは、鹿のような涼しい目で、「ブロン中毒だったのですか」と笑った。

たぶん本物のドラッグ地獄をくぐり抜けて来ただろう清志郎さんに対して、「咳止めシロップ中毒」のらもは、情けなく恥ずかしかったという。

ああ、良い雰囲気のおじさんたちだな、と読みながら思った。

そんな可愛いおじさん、今は二人とも亡し。

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早婚の功罪

イアンここ最近レコード屋をのぞいていないが、たまに立ち寄って戸惑うことの一つが、ロックのジャンル分けの多さだ。

「ハードロック」、「ヘビメタ」、「HP」、「テクノ」とかならともかく、「ユーロビート系」「ハウス系」「トランス系」となると、よく分かりません。

ロックもどんどん進化しているのね。70年代ロックで青春をおくったロートルには難しすぎる。

さて、『コントロール』という映画のDVDを観た。

これは現在も活躍中のUKバンド「ニューオーダー」の前身「ジョイ・ディヴィジョン」のリードボーカルで、23歳の若さで自殺した、イアン・カーティスの短すぎる青春を描いたものだ。

私自身、ジョイ・ディヴィジョンもイアンの事も知らなかった。

彼らが活動した70年代終わりと言えば、「セックス・ピストルズ」や「クラッシュ」などのパンクが台頭し、UKロックは新しいムーブメントに沸き立っていたように思う。

物語は、マンチェスターに住むロック好きの少年、イアンがある女の子と出会うところから始まる。

若い二人は恋に落ち、やがて十代で結婚する。

イアンは、普段は職業紹介所の職員として真面目に働き、夜は仲間とバンド活動をしている。

やがて彼らのバンド、ジョイ・ディヴィジョンはプロの目にとまり、契約を交わし本格的にライヴ活動を始めるが、その頃からイアンは、てんかんの発作に襲われるようになる。

イアン1またイアンは、ライヴのインタビューにやってきた女性に惹かれ、恋愛関係を結ぶ。しかし彼には妻デボラと生まれたばかりの娘がいるのだ。

家庭と恋愛の板挟み、思いがけなく人気が出たゆえの、多くのファンや仲間から期待されるバンドの重圧、てんかんの発作の恐怖と薬の副作用による体調不良、そしてついに彼は・・・。

・・・・・・・なんだかものすごく切ない物語だった。

そもそもイアンとその妻デボラだが、夫が見るからに繊細なたたずまいなのに対して、妻は、ぽっちゃり体型もあって、鈍重で凡庸な印象だ。

彼が彼女のどこに惹かれたのか、とにかく釣り合わない2人である。

若気の至りとしか言いようがない。

もしかしたらイアンは、自分にない正反対なもの、安定さ、たくましさを求めていたのかもしれないが、妻も、鋭敏な神経の彼を支えるには、若過ぎた。

やがてイアンは他の女性と恋愛関係になる。

よくロックスターで、有名になったとたん、苦労をかけた糟糠の妻を捨てて若い女に走った話を聞いたことがあるが、イアンはグルービーの女の子に手を出すような軽薄な男ではない。

ステージでもきちんと結婚指輪をはめ、家庭を大事にしなければと思っている。

だが、彼のおちいった恋愛は遊びではなく本物だったのだ。

だから妻にも知らぬ顔はできず、「もう君を愛していないかも・・」などと口走ってしまう。

悲しいまでに不器用で、嘘のつけない男なのだ。

その正直さがまた妻を傷つける。

イアンもその妻も、どちらの気持ちも分かるだけに本当に切なかった。

ジョイ・ディヴィジョンの音楽は、重く、暗く、だが疾走感にあふれ、ボーカルのイアンの両手は何かを求めるようにもがき続けている。

まるで生き急ぎ過ぎた彼の青春のように。


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英国人の見たいちご畑

 アクロス・ザ・ユニバース』という映画のDVDを観た。

全編ビートルズの33曲に彩られたミュージカルということで、映画館で見たかったのだが、私の住む地域では上映されなかったのだ。

時代は1960年代。

イギリス・リバプールの造船所で働く青年が、まだ見ぬ父に会うため、そして自分の可能性に挑戦するために、アメリカに渡る。

場面変わってアメリカのハイスクール。
ブロム・パーティーで恋人と踊る金髪とブルーの瞳の少女。
だが、恋人はやがてベトナムへ派兵され、戦死する。

ビコーズ青年の名はジュード。少女の名はルーシー。

ちょっとベタ過ぎるかな、と思いはしたが、物語は、2人の出会いを中心に、アメリカ60年代の文化や風俗、ベトナム戦争と反戦運動、公民権運動、サイケデリック、ドラッグカルチャーなどを描いている。

ジャニス・ジョプリンやジミヘンを彷彿させる人物も出て興味深い。

そして、当時のドラッグ・カルチャーの伝道師、ティモシー・リアリーがモデルと思われるドクターロバートを、なんと私の嫌いなロビン・ウイリアムズが演じているではないか。

「えっ、なぜ!」と驚いたが、よく見たらU2のボノだった。

U2の曲は好きなのに、ボノが好きになれない理由は、彼の言動はもとより、その風貌が問題なのだと改めて分かった。

ジャニスとジミヘン?さて、ビートルズの歌詞を中心につづられる物語は絶妙で、創る側の、一つ一つの曲に対する愛情がひしひしと伝わってくる。
(自由の女神の出てくるシーンは笑った。確かにヘヴィーだ)

そして何より役者が良い。

有名な俳優はいないのだが、みなピュアで何より歌が上手い。

特に主人公のジュード役、ジム・スタージェスの、いかにもイギリスっぽい風貌には惹きつけられた。

繊細で前衛的でありながら、どこかあか抜けなくて古風な感じ。

彼は恋人ルーシーを愛しているが、彼女のベトナム反戦運動には懐疑的な目で見ている。

そして絵の才能を見いだされたジュードに対して、ルーシーは、「徴兵されないからってお絵かきばかりして」となじる。

ボノも出演そう、ジュードは声高に主張したりはしない。だが、だれよりも深い感受性を持っている。

そしてそれは、そのままビートルズにも当てはまる。

ビートルズの歌詞は、言葉遊びみたいなものもあるが、多くは日常的なもの、だが普遍的な真実や哲学を歌ったものが多い。

平和だの反戦だのを大仰には語らない(それは解散後のことだ)

だから解散して30年近くなるのに、色褪せることなく、歌い継がれていくのだろう。

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転がるB’zに苔はつかない

昨夜、テレビで『NHKスペシャル メガヒットの秘密 〜20年目のB’z〜』を見た。

見終わった後、いても立ってもいられなくなり、彼らのデビューの頃のCDを引っ張り出して、音楽を聴きながら、感慨にふける(おお衣装は、肩パット入りのジャケットに、トサカのような前髪、バブル時代だなぁ〜)

デビューから10年ぐらいは熱心なファンだったのだが、なぜか突然、聴かなくなったのだ。

でも、久しぶりにテレビで見る松本さんと稲葉さんは、相変わらず若い。

????Ф??遵シ???とても47歳と44歳には見えない。

そしてストイックだ。まるで修行僧のように。

稲葉さんはライブでの激しい動きに耐えるよう、常にスポーツトレーナを側につけ、激しいトレーニングを毎日、自分に科している。

また喉の保護のため、ツァー中は、夏でもクーラーはつけず、ビールはもちろん冷たい飲み物は控え、常に加湿器をたやさない。

松本さんは、ギターリフの細かいところにこだわり、サポートメンバーに休みを取らせても、自分はひとり、部屋にこもって練習している。お昼ごはんはカップヌードルだけ。

??遵シ????????長者番付常連という顔は、みじんもない。そこにあるのは、ただひたすら自分たちの音を追及している、音楽が好きで好きでたまらない、男二人だ。

相変わらず、インタビューで小さい声でぼそぼそ話す稲葉さんは、ロックミュージシャンというよりは、地方大学の助教授といったたたずまいだし、相方は、頑固なギター職人みたいだ。

『15歳のころ、ギターと出逢って本当に幸運だった。僕は、他に何もできないのだから』

松本さんの言葉が清々しい。謙遜ではなく、本当にそう思っているのだ。

嗜好の違いで、B’zを聴くことも少なくなったが、手抜きをしないその生き方には、心から感服している。

?潤タ??

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王道という名の邪道

来月2月10日、第50回グラミー賞が発表される。

最多ノミネートは、もはや常連のカニエ・ウエストだが、エイミーやはり注目は、4部門ノミネートのエイミー・ワインハウスだろう。

初めてこの人の楽曲を聴いた時、まるで60年代のモータウンサウンドが、タイムマシーンに乗って現代に迷い込んだような気がした。

野太く、きわめて深みのあるボーカル。アレサ・フランクリンやサラ・ボーンを彷彿させるような。

てっきり黒人の中年女性と思ったら、20歳すぎの若い白人のイギリス人と知り、びっくりした。

彼女のアルバム『BACK TO BLACK』を聴いてみる。

まさに王道のR&Bだ。

深みと艶のあるボーカルは時に重たげに、または脱力しつつ、ゆったりとリズムをきざむ。

懐かしいレトロ感さえただよう楽曲の中には、ヒップホップは入っていない。これは正解だ。

ヒップホップは崩れた不良っぽさが良いのであって、彼女のような完成されたボーカルには似合わない。

そんな極めてオーソドックスなR&B歌手であるエイミー・ワインハウスだが、私生活では、薬物中毒やアルコール依存症、異常行動などゴシップに事欠かない。現在、夫が逮捕拘留されており、彼女も数度の逮捕歴がある。

彼女のヒットシングル『Rehab』の歌詞などは、「みんな私をリハビリ施設に入れようとするけど絶対行かないもんね〜」という内容だ。

いまやブリトニーを軽く超えるお騒がせキャラである。(ちなみにエイミーの方が2歳若い)

でも考えてみれば、クスリやアルコールに溺れるミュージシャンなんて星の数ほどいる。目新しいことではない。

つまり彼女は悲しいほど古風で破滅的な、王道のミュージシャンなのである。

来る2月10日、リハビリ施設からの生中継で、栄誉あるグラミー賞のパフォーマンスをするエイミーが見られるかもしれない。


 

 

 

 


 

勇者はささやく

jイギリスのシンガー・ソング・ライター、
ジェイムス・ブラントの2枚目のアルバム『オール・ザ・ロスト・ソウルズ』が発売されたのは、先月、9月19日だった。

好きなアーティストの新作なのだから、本来は飛びつくところだが、今回はなぜか気が重く、ぐずぐずしていてやっと最近購入した次第だ。

なにせ前回のアルバム『バック・トゥ・ベットラム』がイギリスを始め、ヨーロッパの国々で、軒並み1位を記録。全世界で1300万枚以上のセールスを記録した。

なかんずく、シングルカットされた『ユア・ビューティフル』は、日本で、CMやドラマの主題歌としても使われ、多くの人々の心をつかむ。

だが、これらのメガヒットがアダとなり、最近は、彼に対する欧州メディアのバッシングともいえる辛辣な批判が続いた。

いわく「聞いていてイラつく」「飽きた」「一発屋だ」云々・・・。後はお決まりの女性スキャンダル・・・・。

散々持ち上げた後に落すメディアの手法は、日本も欧州も同じだ。

そんな訳で、世界中の人から機関銃を向けられていたアルバムを、恐る恐る聴いてみたのだが、私の心配は杞憂に終った。

この肩の力のぬけ具合、気負いのなさは何だろう。

メガヒットの後の2作目というプレッシャーが無い筈はないのだが、楽曲はあくまで自然でかつ繊細に仕上がっている。

まるで良質のコットンシーツに包まったような、安らぎに満ちている。

彼の少し湿り気のある、枯れたヴォーカルも健在だ。

今回のアルバムは、70年代のロック・アルバムの雰囲気がテーマだそうだが、確かに、74年生まれの彼の楽曲やスタイルには、なぜか70年代の匂いがする。

キャット・スティーブンス、ジェイムス・テーラー、エルトン・ジョン。
女性ならカーリー・サイモン、ジャニス・イアンなど・・・。

そしてその頃、私自身は中学で、英語を習い始めた時期だったが、不思議と彼らの英語の歌詞がスッと耳に入ったものだ。

なぜ英語のできない私が聞き取れたのか分らない。

その頃のアーティストの丁寧な発声や歌詞に秘密があるのか、単に私の耳が良かったのか、それとも好きな音楽を聴ける歓びが、言葉の壁を越えるのか・・・。

今じゃ英語の歌詞どころか、J・ポップのそれでさえ、聴き取れない時がある。情けない。

そしてハタと気がついた。

ジェイムス・ブランドの歌う歌詞も、70年代のアーティストと同様、私の耳にすっと入ってくるのだ。この気持ちよさ。

この嬉しさは、英語の出来る人には分らないだろうな。

『ユア・ビューティフル』のようなメガヒットはなくても、彼の音楽は、多くの人々の心に、ささやき続けることであろう。

 

オール・ザ・ロスト・ソウルズ
Back to Bedlam

 

 

 

 

 

 

愛の奴隷

エディット私は、わがままな人が、わりと好きだ。憬れているのかもしれない。

家族とかだったら困るが、友人ぐらいであれば、その天真爛漫な言動を「しょうがないなぁ」と思いつつも、目を細めて見ている。

自分のわがままを通すには、かなりのエネルギーと勇気がいる。人とぶつかる事も多い。

そんなシンドイ思いをするより、適当に人に合わせて物分かりの良いふりをしている私は、結局、衝突するのが怖い臆病者なのだろう。

さて、映画『エディット・ピアフ〜愛の賛歌〜』を観た。

エディットが5歳くらいだろうか、育児放棄の母の代わりに、祖母の経営する娼館で娼婦らに育てられ、やがて大歌手へと成長していく姿を描きつつ、薬と酒でボロボロになった晩年の姿を織り交ぜる。

その壮絶な人生には圧倒される。

そして彼女はつねにわがままだ。

40代で既にアルコール中毒と薬物中毒で、まるで老婆のような姿。

ある意味、自業自得なのだが、それが彼女の生き方なのだろう。
凡人には、破滅的な人生にしか見えないが。

それにしても、エディット役の女優、マリオン・コティヤール。
実際は、32歳の美人女優なのだが、
まるで神がかり的だ。

マリオン自分に自信がなく、上目遣いでオドオドと挙動不審な20歳のピアフ、そして絶頂期、恋に落ちるが、悲しい終わりを迎え、やがて破滅に向って転がっていく姿。

とくに晩年のエディット(といってもまだ40代だが)、まるで80過ぎのばあさんのようだ。とにかくすさまじい演技力である。

ところで、名曲『愛の賛歌』。日本では岩谷時子さんの訳詩で有名になったが、実際の歌詞はもっと過激だ。

他の人の対訳を読む限り、歌詞の内容は、奥村チヨさんの『恋の奴隷』に近いなあと思った(つか古すぎっ)


 

 

 

 


 

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